研究内容

人間の顔の認識

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顔認識とは?

 コンピュータにより人物の顔を認識し、 誰の顔であるかを判断する処理のことです。監視カメラによるセキュリティーシ ステム、画像検索、ロボットビジョンなどの分野で応用されており、近年盛んに 研究されています。人間の顔は、向き、表情、照明などが変化するとまったく異 なった見え方をするため、コンピュータによる高精度な認識は非常に難しい問題 です。本研究室では、人間の顔の向きによらず高精度に認識を行うための方法に ついて検討しています。

 顔の認識では、観測された顔画像(誰であるか未知)が、登録されているど の人物のものであるかを判定します。そのために、顔の特徴をよく表す点(顔特 徴点)を抽出し、これらの特徴点を結ぶグラフ(顔グラフ)を作成します。未知 の顔画像と、登録されている顔画像との間で、顔グラフの類似性および顔特徴点 付近の画像としての類似性を評価することで顔の認識を行います。

 しかし、観測された顔画像と登録されている顔画像の向きが異なると、グラフとしての類似性、画像としての類似性ともに失われてしまうだけでなく、顔特徴点の検出もうまく行えなくなります。そこで本研究では、最初に顔の向きを推定し、その向きに応じて顔グラフを変換することでこの問題を解決することを試みています。
顔の向きの推定には、顔の向きが変化しても比較的容易に抽出できる右目・左目・ 口の3点を用います。これらの点を画像から抽出し、3点を頂点とする三角形の形 状から顔の向きを推定します。そして、向きに応じた顔特徴点の検出および類似 性の評価を行うことで高精度な顔画像認識を実現します。

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